人間(こころ)が壊れるとき

10年間の結婚生活と在宅介護記録です。

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No.117 お手伝い

姑の体調が良くなるにつれ、周囲の状況も変化がありました。
マサルさんのお手伝いですが、徐々に復活できるようになりました。
これもショート利用のおかげです。

この時、マサルさんはお店を移ることを考えていました。
今の仕事場をたたみ、別のお店のテナントに入る計画をしていました。
その関連で、在庫整理や事務処理など、細かい雑用のお手伝いを
していたんです。それは私の気分転換にもなりました。



やっぱり・・・サトコが手伝ってくれたら助かるなぁ〜
必要なとき必要なだけ、頼んだらいいからな
勝手もわかってるし、説明もいらんし


そうだね、本当なら私がずーっと手伝えればいいんだけどね
おかあさんもショートに慣れてきてくれたし、
もう少し自由な時間が持てたらいいんだけど・・・




当時姑のショート利用は週1回。マサルさんのお手伝いをするのは
その時だけでした。私にとっては適度な気分転換でしたが

マサルさんにとっては、貴重な人手です。

もともと私は、外で働くのが好きなタチで、専業主婦というガラじゃない
家事・育児・介護といった、家庭が主な労働は性格的に向いてない

それは私の育った家庭環境も大きく影響していました。
共働きの両親のもと、小学校低学年から鍵っ子だったので
「大人は外で働くもんだ」と思って成長していったのです。



なので、姑のためにお金が必要ならいくらでも働きたい、
働いて働いて、たくさんお金を儲けて、それで昼夜起きててもいい、
同じシンドイ思いをするなら、介護より外で働くほうがずっといい

ずーっと、そう思ってきました。




ちょっと脱線しますが、ミユキ義姉さんのことを思い出しました。
(No.21「お義姉さん」参照)

実はミユキ義姉さん、結婚前のお仕事は「看護師」だったんです。
医学知識はもちろん、医療最前線で働いておられ、もちろん
その職業は、義姉さんが「選んで」「誇りを持って」いたものです。

その証拠に、結婚・出産後、子供が小さい頃からパート勤めを再開しても
「個人医院の受付」「接骨院の助手」といった、関連あるお仕事を
選んでおられました。根っから「医療・介護」が好きなんです。


そのミユキ義姉さんも、姑の介護は出来なかった
それは・・・「在宅介護」と「職業介護」は全然違うということなんです。



「介護経験あるなら、お仕事で介護もできるでしょう」または
「病院で働いてたのなら、安心して介護が受けられる」というのは
全然違う。間違ってもそういう考えで嫁選びはしてはいけない(笑)。

※看護婦さんなら安心して嫁さんにできると、実際聞いたことあるので




介護に限りませんが、お仕事と、主婦業や趣味とは、世界が違う。

レストランや料亭の板さんと、家庭の主婦の料理は、目的も意義も違う。
幼稚園や保育所の保母さんと、母親とは、もちろん大きく違う。
クリーンスタッフ(清掃業・今の私のお仕事)と家の掃除は別世界(ホント)

上とか下とかじゃない、どちらも重要で価値ある大切な労働です。



でも・・・・同じ働くなら、外で「お仕事」として働きたいと思う気持ち
ほとんどの主婦のかたなら、賛同してくださると思いますが・・・





介護で追い詰められる気持ちのひとつに、「働けない」というのは
確かにあります。家の中に閉じ込められ、被介護者だけの対人関係。

感謝(?)はされてても、援助はしてもらえない
臭いものにフタをするように、見て見ぬフリをして
嫌なこと、したくないことを自然に押し付けられているのがわかる・・・




これが「お仕事」だったら?




たとえわずかでも、報酬(お給料)がある。
「お疲れ様」「ご苦労さま」「ありがとう」「助かります」と言ってもらえる
苦労を仲間でわかちあえる、困難に対して考えようと自然に思える
(もちろん、個人個人の細かい考えの違いはありますが)



最大の違いは タイムカードがあること

仕事には「終わり」があるんですね。

休日前日の気持ち、わかりますよね、終わりがあるから頑張れるんです。





多くの一家の大黒柱である男性が、「仕事で疲れてるんだ」という言葉を
家事を免れる免罪符のように使われてると大変悔しい思いがします。
お仕事で疲れるのは、家庭に閉じ込められている主婦にとって
けっこう羨ましい(私にとっちゃ代わりたいくらいの)ことなんですね。

※今は昔と比べてずいぶん男女の意識が変わりましたから
 男性陣もそこまでではないと思っています。
 (でもマサルさんは私と同い年の、若い男性でしたが・・・)





大きく脱線してしまいましたが、この貴重な「介護安定期」に
もう一度、外で働きたい・・・という気持ちが募ってきました。

去年の退院後、ヘルパーさんとショートステイの利用が増え、
私の介護知識もそれなりに増え、四季を通じて経験も積み重ね、




マサルさんのお手伝い、不定期なものじゃなく
(できれば)毎日のお仕事として、定着できたらなあ・・・・





という思いがくすぶっていました。
それはマサルさんもきっと、同じ気持ちだったと思います。







そして、いよいよそれが現実になる時が来ました。
「外で働ける」のは、私にとって待望の、希望に満ち溢れたことでした。

しかし・・・やはり大きな問題が襲ってきました・・・

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  1. 2008/01/30(水) 18:01:42|
  2. 介護後期(在宅最後迄)
  3. | コメント:8
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コメント

そうそう、私は医療従事者、ケアマネも持っている。
患者さんには優しく出来るが、姑には優しくは出来ません。もっと私が大人だったら優しく出来るのだろうか。。。
仕事とプライベートは違いますね。

私は昼間仕事をしています。以前は辞めたい辞めたいと思っていましたが、今は絶対に辞めたくない!!!

ちなみに、姑は専業主婦。仕事なんて辞めればいいのにと思っているらしい。。。
  1. 2008/01/30(水) 19:53:20 |
  2. URL |
  3. あっこ #JalddpaA
  4. [ 編集]

辞めないで!

そうですか!お仕事されてるんですね!(大きな安心^▽^)
とても良い事です、もともとお好きな職業ですし、多少嫌なことがあっても
辞めないで続けていって欲しいと、私も強く願います!
お姑さんにも今の生活サイクルに慣れてもらうほうが絶対いい!
姑さんにしてみれば、どんな(我慢できる)状況でも、「辞めればいいのに」
と思っておられます。その方が介護される姑さんには都合いいからね。

一度辞めてしまうと・・・もう復活は出来ないと思っておいたほうがいいです。
たとえ近所の短時間パートでも、「働くな、家にいろ」と強く反対されます。
(後々の記事に関連した内容がありますから)
それを押し切って働きに出るのはかなり気まずくなる、帰宅拒否症になる
可能性もあります(大真面目)。絶対に絶対に、周囲の「辞めて」オーラに
負けないでくださいね!(あっこさん本人が「辞めたい」のでなければね!)

介護サツジンまで追い詰められた介護者の生活はまず、ニンゲンじゃなかったはず
これは特別なことじゃない、介護を頑張ってる(頑張らざるを得ない)かたには
誰しも起こり得る、普通のことなんです、そのギリギリで皆踏み止まってます。
その前過程で、夫婦や家庭が崩壊するのは、考えたら無理ないことなんです。
在宅介護されてるかたは、こうなることが充分予測できるので、それを防ぐ
ためなら、どんなことでもして欲しい。お仕事をされているなら辞めないで!

お仕事は、介護生活一色を防ぐだけでなく、精神的に経済的にはもちろん、
「ニンゲンでいられる」時間でもあります。介護苦が大きいのは、その暮らしが
「ニンゲンじゃない」からなんです(記事内容で生活を想像してみてください)

あ〜(安堵)あっこさんが今現在もお仕事されてるのを知って、すごく安心!
  1. 2008/01/30(水) 23:45:48 |
  2. URL |
  3. サトコ #5nkxEVks
  4. [ 編集]

皆さん家庭は壊れるよと口々に言われますね。
旦那が通っている病院(と〜にょ〜びょ〜)の先生が旦那に奥さんが一番大変だとか、奥さん大事にしないと家庭は壊れるとか、ショートにはどんどん入れるべきだとか、他人の目は気にしないで特養申し込みなさいとか色々耳打ちしてくれるようで助かってます。

ヘルパーさんからも、若いのに介護だなんて。。。私の娘があなただったら、嫁に出さなければ良かったと思うわよぉ〜!とか言われてます。

本質はつかんで無くても、皆さん大変なことはわかってくれているようで、ちょっと気が楽です。本質はわかっていませんけどね。

私は、サトコさんのような壮絶な介護ではありません。ぬる〜い介護なのだと思います。でも、駄目なものは駄目ですね。。。絶対仕事は辞めません!
  1. 2008/01/31(木) 09:23:22 |
  2. URL |
  3. あっこ #JalddpaA
  4. [ 編集]

はじめましてm(__)m

かなと申しますm(^_^)m
ランキングでお見掛けして、覗いたら一気にここまで読んでしまいました。
貴重な情報を、本当にありがとうございます!
私は施設に勤めていたので、大きく頷いてしまう箇所が多々ありました。テレビドラマの話とか、介護は仕事だから割り切れるということとか…。
おそらくお姑さんと元旦那さんは、サトコさんに対して本能的に『母としての愛情』を求めているんだろうなぁ、常に母性愛の枯渇に苦しむように育ってしまったんだなぁ…と思いながら読ませていただいてます。
それにしてもサトコさんの『人間を愛するパワー』には尊敬の念を禁じ得ません!!サトコさんの今後の幸せを祈るしかできない自分がもどかしいです。
  1. 2008/01/31(木) 09:56:19 |
  2. URL |
  3. かな笑 #-
  4. [ 編集]

頼もしい!

まあ〜(((微笑)))、旦那さんのお医者さまやヘルパーさんがた、な〜んて
頼もしい心強い言葉をかけてくださるのかしら!私も羨ましいですよ!
そういう助言、わったしのほうが欲しかったあ〜!!(←チョイ乱れてマス^^;)

そうそう、ちょっと考えたらわかること。若い、まだこれからの夫婦にとって
いきなり「親の介護」というのは、あまりにも過酷すぎるんですよ。
若夫婦って、ついこの前までヒトの子供だったのです、恋愛して結婚しても
まだ恋人同士の延長で、一緒に住んで独身の頃には見えなかった色々な姿や
性格を知って、とまどってケンカもし、仲直りをしながら夫婦になっていくのに、
その段階を踏む前から介護を始めるのは、いきなりベテラン夫婦と同じことを
するわけですから、夫婦とも(特に嫁さん=介護者)が潰れてしまうのは
医療・介護職の先輩夫婦なら当然、予測はつくでしょう、本当に助かる助言です。

あっこさんの旦那さま、先生のおっしゃることは聞きましょう!!

あっこさん、介護にぬるいもキツイもないよ、精神的な苦痛は同じです。
「(身体的に)ラクをしてる」から介護が楽・・・なんて絶対ないからね!
夏の間など姑は、な〜んにもなくても、どこも苦痛がなくても、我慢できても、
私を側に置こうとしてました。側にいても何もすることがない、でも側にいないと
発狂するんです。一緒にTVを見てるだけ・・・これラクですか?ぬるいですか?
そんなことないよね(^^)?めっちゃストレスだよねこういう時間って。

時間に追われながらオムツ交換戦争をしてる介護士さんの大変さと
何もしなくても側にいないといけない(しかも居眠りもできない)在宅介護者と
どっちがぬるくてどっちがキツイ?・・・

比べられないよね?そんなの。

あっこさんが「辛い」と感じるなら、それはどういう状況であれ深刻なんですよ。
逆に言えば、どんなに重労働で厳しい介護でも、「介護できて幸せ」と
思えるなら、それは不幸じゃないんだと思います。
(お母さまが自らすすんで知り合いのお婆さんのお世話をされるように)

あっこさん夫婦の周囲のかたがたが、少しでも心ある言葉をかけて
下さってる様子が嬉しいです(^▽^)、これもあっこさんの人徳なのよ!!
  1. 2008/01/31(木) 18:47:05 |
  2. URL |
  3. サトコ #5nkxEVks
  4. [ 編集]

はじめまして!

かなさん、コメントをありがとうございます!
以前は介護職でいらしたんですね(今もでしょうか?)ならばきっと
ウンウンうなづけるところはたくさんあると思われます。それから、
施設で働かれてたというと・・・もしや(想像ですが)利用者のご家族で
「あ〜またあのウルサイ人だよ〜・・・」ってなかたがいませんでしたか?
それが私です(笑)そんな介護家族が書いたブログだと思って下さいm(__)m

母親の愛情・・・うわー!そんなん言われたの初めてだわっ!(((動揺)))
私はですねー、性格的には全然女性っぽくないんですよ(イヤーお恥ずかしい)
だから育児とか介護とか、母性溢れる行為って、フントに性に合わないの^^;

ただね・・・泣き落としやすがられると弱いんです。
仕方ないなぁ」って、ついやってしまうんです、たとえ自分はイヤでも。
これは私の性格の悪いところで、他人の甘えを増長させてしまうのね。
独身の頃のお仕事の時でもそうでした。派遣にも関わらず正社員の男性より
遅くなり、事務所の鍵の開け閉めまでしてましたからね。
(朝は一番に入り夜は一番遅く出るから・・・でも社員じゃないんだよー)
結局、それがきっかけでマサルさんと出会ったんですが・・・
マサルさんも同じでした。というより、私の性格が周りをそうさせてしまう
んでしょうね。私にも責任があるんです。決して・・・「人間を愛するパワー」なんて
崇高なモンじゃないですよ〜(汗汗)

でも・・・そんな風に思ってくださるなんて、(恥ずかしながらも)嬉しいです(;;)。
最後まで「愛情パワー」を持てたら良かったんですが・・・

かなさん、今私はとても幸せなんですよ(^^)
かなさんの祈りはキッチリ届いて、実っていますからね(感謝)
  1. 2008/01/31(木) 19:06:45 |
  2. URL |
  3. サトコ #5nkxEVks
  4. [ 編集]

そうですよね。
夫の仕事を手伝う、これこそ二人の絆を深める最高の場ですよね。
パートナーとして一緒にいろいろ経験して、乗り越えて・・・そう言う所から出発出来たら本当に良かったのに。
(と、つい思ってしまいました)
  1. 2008/02/01(金) 12:16:29 |
  2. URL |
  3. かすみそう #kcwt/6lg
  4. [ 編集]

もっとぶつかればよかった

かすみそうさん、ウンウンと頷いてしまいました。
結婚のしょっぱなから、マサルさんの嫌なところばかり目に付いてましたが
それはやはり「同居」「姑の存在」も大きかったと思います。
家には必ず姑がいる(外に出ない)から、ふたりっきりになる時がない。
ケンカできない、遠慮してしまう、親子に気を使って言葉を選んで・・・

もしこれがふたりっきりの生活だったら・・・?
たぶん毎日大喧嘩してたでしょう(笑笑)。
でもそのほうが、当時の生活よりよっぽど夫婦らしいと思います。
別れていつも思うことは、

もっと言いたいこと言えばよかった
もっとたくさんケンカすればよかった

そんなんばっかし(笑笑)
夫婦って、家族って、見かけだけ仲良くしてたってダメなんですね。
  1. 2008/02/01(金) 18:49:31 |
  2. URL |
  3. サトコ #5nkxEVks
  4. [ 編集]

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Author:サトコ
8年間の同居・介護
その2年後に離婚
約10年間の結婚生活を
綴る過去日記です。

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